BP「コースクラシック」の20W-60という粘度をもってしても余りあるトルクに熱ダレを感じてしまう程、この2004年の夏はハードであった。ここへきて秋の気配こそ感じないものの、夜風を涼しく感じる事ができるようになった。
暦の上では秋となる『夏の夕方』・・・
僕が最も好きな季節はこの時期だ。
Tシャツ一枚がちょうど快適な季節・・・
オープンカーの季節である
薄く、低く、スカットルの小さなボディーに大排気量。
アメリカンカーにも通じる贅沢感がある。
武骨なボディーだが、少し優雅なたたずまいを見せている要因は低い着座位置と前後に走るクロームモール類だ。しつこくバカみたいだが、今日をもってしても全く飽きる事がないデザインであり、今まで所有した・・・10台の中でもっとも飽きの来ない車である。
なんたって今でも気になる中古車はR107である。
これ以上購入しようなどとは思っていないが世の中にはどれくらい程度のよいR107が生き残っているのかには興味がある。それをみるにはヤフオクやエンスーの森、中古車検索などを覗くのが手っ取り早いのである。
相場は100〜450万円といろいろだが、前にも
書いたとおり、安いものに良好な程度のものはない。更に言うと嘘の走行距離が多いのもベンツの特徴である。
見分け方は簡単である(信じる?)
走行距離と比較的相関が得られるのは何かを考えれば済む事である。
例えばダンパー(ダンピング)の劣化は走行距離とも相関するが、時間とも相関が考えられる。
500kmしか走っていなくても30年経てばダンパーは抜けるしゴムも劣化するのである。
一方で30年経ってもタイヤの溝の深さは変わらないし、シートも傷まない。傷んでいたとしても経時的なものであって摩擦によるものは考えにくい。つまり亀裂はあっても色が抜けるほど擦れていたり・・・なんてことはありえないのだ。まぁ、毎日3回ずつエンジンだけかけている体重150kgのオーナーであれば別であるが・・・(やはりアリエン)
これはあえて言い切りたいが、年式が登録から5年以内であれば走行距離が仮に10万キロでもシートにヤレが出ることなんてありえない。走行距離が多いということはそれだけ長距離に乗っている頻度が高い。乗り降りは多いとは考えられないというわけだ。
10年落ちで走行距離が60000km。グレーの革シートは座面が伸びきっていて、テカテカに波打っている・・・こんな車両はまず疑ってみる事だ。先日、友人のW210に乗った。’96の約90000kmであるが、おおよそ傷んだところは発見できなかった。以前乗っていたBMWのE34、12年目で45000kmだったが、車に興味のない人間が新車だと信じきっていた。
ドイツの高級車はつくづく丈夫なのだ!
で、肝心のR107だがこれは新車のようだ!と思えるものは(一部の後期型を除いて)ほとんど無いだろう。特に、専門店と称する店舗にも足を運んでみたがこれ、150万円で購入したら後からどうなるのだろう・・・と人事ながら心配になってしまうのである。
心配なさそうなのは、やはり300万円近くするプライスのもののようである。あくまで個人的主観だが、あとから100万円かかるなんてことはあまり無いと思う。走行距離だって20年落ちで10万キロを超えていても、エンジン、ATはフルOHで足回りロッド、リンクがフル交換済み、ACもリークなし。ボディーも剥って仕上がっています〜!なんてのがあったら30000kmの13年落ちよりも安全に維持できるだろうしネ。
閑話休題
夜、久しぶりに第三京浜に足を運んだ。テーブルで缶コーヒーとタバコで盛り上がった三京ナイト。
アルファの友人と久しぶりに登場の
友人との再会もあってか、話題はほとんど爆撃機。パーキングにちらりと目をやるとボクの107にしばし佇む一人のお兄さん・・・
ややあって我々が帰宅しようとしたところ、その彼がR129に乗り込むシーンに出くわした。
彼はかがみこむのを止め、目の前を通過するボクをしばし見ていた。
ナンバーから察するに、どうやら最近R129を購入したと思われる。SL乗りとしての興味なのか、それともR107に何か興味を持っていたのかはわからないが、もしコチラも一人だったらさぞかし話が盛り上がっちゃうところである。
趣味性の高い(実用性と反比例)車に乗っているとそんなチャンスにもたくさん恵まれる。
人の輪を広げる意味でも良いツールなのかもしれない。・・・と普通に思った夜であった。