130万円の380SLみっけ!
「程度良好、8万Kmの82年型 検長い」 こんなSLを発見した。やはり1/1スケールの大人のモデルカー的面白さにすっかり肩まで浸かっている僕は、他人にも安くて楽しい1/1モデルカーを薦めているわけなので、その素材になりうるモノはいったい幾らほどの相場なのか、見に行ったのである。
冒頭の条件で130万円。自分以外のSLといえば最高の仕上がりとそれを維持しているスンバラシイオーナー達の愛車しか見た事がないから130万円の程度良好とはいかがなものなのか肉眼で確認したくなったわけだ。
府内某所、大きな倉庫兼事務所兼ショールーム。遠間から見ると広々した屋内展示場にはSLとコスモスポーツの二台である。BMWの綺麗な6シリーズなんかもある。こいつはなかなか期待出来る。
10m前で立ち止まって全体を見ると白い塗装は別段問題なさそうだ。グリルはやや白みがかっているが全体的にしっかりしている。ホイールは15インチ純正アルミにエアダムを装着しているいわゆる後期ルックだ。ドアノブだけが初期のクロームで出来たそれである。トランクにもいわゆるヒゲと呼ばれるハンドルが付いていて後ろに羽根がない。これはいいなと思ったが近くで見ると・・・様相は一変する。
シートはブルーファブリックだが程度はお世辞にも良くない。破れはないが汚れがひどい。内張りも熱によるものかテンションを失ってブヨブヨだ。サンシェードに至ってはモサモサに膨れ上がった状態で、しょぼくれた風船のようだ。結論から言うと内装は50万円でフルレザーに張り替えなければなるまい。
ボディーもじっくり見ると右後ろが、どの程度の修復かは不明だがリペイントされていて、塗装面が完全に浮き上がっている。ボンネット内でもフェンダー内側などにサビは多く、これは完全にリストアが必要なボディーである。モールもすべて白濁しているのでフルに交換が必要であろう。モールを含めたリペイントでボディーも修復が必要となると・・・100万円コースだ。
エンジンからはオイル漏れがありヘッドからもかなりにじんでいる。ゲージを抜いてみたがオイルの残量は極少なく真っ黒である。全オーナーもこのOIL漏れには辟易したに違いない。
こうなるとATも怪しいもの。リビルトエンジンとATオーバーホールで70万位だろうか?ハッキリはしないが少なくとも100万円出すとリビルトAMG5.0+ATに手が届きそうであるから直6ならこんなものだろう。いや、もっと安いかもしれないが。
ざっと2200000円をかけると主要な部分は仕上がるがコーティングや細かな部品(足回り)を交換すると更に50万円〜はかかるだろう。つまり車体の他に300万円近い出費を必要とする。
・・・って事は全部で430万円程になろうか?だとしたら400万円程でメチャメチャ程度の良いものを探すか、楽しむのであればもっと安い車体で十分と言う事になる。
こうやって店頭にあるものを見てみると、つくづく我が愛車の程度の良さに関心しきりである。
しかしながらボクはこんなにお金はかかっていないぞ!実際新車でエルグランド買うよりもまだまだ安い。がははは!ザマーミロと言いたい。
(記事と写真は全く関連ありません。だいたいSLCだし・・・)
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