はじめに 前回、試みたKURE556による磨き上げの長期的効果を検証した。3weekほど前に施行してからボクは単身、京都での生活に明け暮れ、その間2度の台風に襲われ・・・ボクチンのトレイシーはいったい・・・
新横浜に着いたのは夕方16:00〜 薄暗くなって帰宅すると僕の目にとび込んだのはピカピカボディーのトレイシーだった。
当然のことながら誰も洗車などしていない。あの台風の中で綺麗に汚れが・・・
撥水性はすっかり影を潜めていたコトから考えると、効果は約2weekと考えられえるだろう。しかし、その施行の簡便さから考えると非常に実用性の高いものである事には違いない。
他人にはお薦めしないが、ボクはこの作戦を続投である!

・・・で、今日はよく乾燥した晴れた日曜日。早速ではあるが懸案であったグリルブラックアウト作戦を決行である。
久しぶりの日曜大工、ならぬ日曜ベンツ。自宅前に店(工具)を広げ、タバコ、珈琲、イスをそろえてやおら作業にかかる・・・わけではなくまずは休憩なのだ。ここらあたりは、仕事のスタイルによく似ている。
さて、まずはグリルの撤去である。
ボンネットを開け内側から7本のネジを外すと簡単にグリルは外れるのである。
メルセデスの意匠のなかでも最も目立つSLのそれは、意外にも簡単に外す事が出来ちゃうのである。拍子抜けである。

この写真にあるように、やや白っちゃけたグリルは、色が飛んでいるのでなく実は正常な色である。よくみると塩ビパイプのグレーをやや濃くしたような色合いである。別段問題ないのだが、Ezzy氏のブラックアウトグリルでKOされたボクは「トレイシーちゃんもこれにしよう!」とかたく誓ったのだ!
半開きにするとマレー半島に生息する大型のカメのような顔になる事を今回新たに発見したのであわせて報告したい。

さくさくと外れたグリルはプラスチックと金属で出来ている。今度はこいつをバラすわけだ。
都合14本のネジをさっさと外すと、バラバラになるがプレスパネルとプラスチックの組み合わせ・・・
この手のものは精度を出すのが難しく一度バラすとなかなか元に戻らなくて、力技でネジ穴をあわせることしばしばである。しかしそこはメルツィ〜デス、意匠を湛えたグリルの精度は高くネジ穴もドンピシャ!たいしたものである。

・・・で意匠を撤去された顔は、ある意味スパルタンであるが、このまま置いておいたら廃品回収業者が持って行っちゃいそうなくらいにかわいそうである。
全てのパーツを水洗い、乾燥させて、塗って、組み立てて、元に戻す・・・簡単極まりない作業である。せっかくなのでSLの意匠は乾燥の間、我家の郵便受けの飾りとなったのだがサイズがピッタリだったので、ずっとこうしておいても良いかなぁ〜とも考えた。

塗装であるが、今回はフラットブラック。つまりつや消しの黒である。あまり気にならなかったが塗ってみると完全に色が違う。周りの観葉植物が真っ黒にならないように気をつけながら徐々にスプレーを吹きかけるわけだが、今日は乾燥しているし5回ほど塗り重ねる事が出来そうだ。
セルシオのお家芸、「5ベークコート」にも勝らずとも勝らない完全に劣っている必殺5段塗りである!面倒が嫌いなグラマロにしちゃぁこれは手間がかかっているのだ。
フラットブラックが乾くまでの間、金属グリルのお掃除である。今回も「金属ピカール」の登場である。肉厚のステンレスはピッカピカに変身し、準備OKである。プラスチックグリルが乾いたところで、組み上げ開始である。
ここまでの所要時間は40分といったところ。
まずは、漆黒に変身したグリルをそっと掴んでピカピカの金属モールをあてがう。そしてイメージ!うんうん(嬉)。
お楽しみは取っておこう!さて、ゆっくりと裏から組み上げていく。グリルの裏に小さなスリーポインテッドスターが鎮座していた。
これって、小さな部品にも自信(精度)が満ちている証拠なのかもしれない。
さて、一通りネジを締めて・・・正面から見るとブラックとクロームのコントラストが美しいはず・・・
おお〜!かちょいい〜!
思わず仰け反った。なんだか全然別なものに変身してしまった!とても20歳には見えない。
そのときだった・・・急に女性が眉毛のカールやマスカラに拘る理由が解ったような気がした。何故だか解らないが。そして更に、下の写真でお分かりになるだろうか?横の格子のうち中心の一枚だけがメッキのステンレス。鏡のように後ろの木々を映し出しているので一枚抜け落ちているようにも見える。こんな些細な事に感激する気持ちは、きっと女性には理解できないのだろうとも思った。
それは丁度、男性に宝石の喜びが理解できないのと同じなんだろう。

おっと!気分的にかなりハイテンションになって悦に入っている暇は無い!作業を続けなければ〜
ここまで来ると簡単である。
次々と元の通りにしていけば良いのである。
合計の作業時間は1.5h コストは590円也!
完成はコチラ!