HARLEY DAVIDSON
XL 883R


ハーレーダビッドソン…綴りから考えるとハーレイ・デビッドソンであるべきだろうが、そんなことはどうでもいい。とうとう私の手元に届いたのである。自動車を含めても米国製の工業製品を愛用したといえば・・・そうカバンと楽器くらいなものであろうか。アメリカ製品といえばドイツの質実剛健さやフランスの五感にうったえる心地よさとは全く違うが、日本製品のような没個性的といえるほどの良品的普遍性ともまた違う。お国柄考えるとバタ臭くて派手でハッピーエンド、About・Meybeなドーナツ好きといったところか。友人がシボレーカマロに乗っていた。カッコだけかと思ったがドイツ車バリの屁理屈がつまった、いわば理由あるデザイン、理由ある位置、理由ある機能であった。はたしてHarleyはどうなのだろう。じっくりと味わう。


ファーストインプレッション:納車日 2003 4/28 
満タン納車 納車時 17km 本日のオドメーター 34km
ハッキリ行ってはじめてのハーレーである。試乗もしたことが無かったのだ。12Rの癖が抜けていないせいか、セルを長回してしまう。HDは極めて短いセルで簡単に指導する。アイドリング時の方がセルで回している時よりも回転が低いような感じがある。店員にバレぬよう、「こいつの名前は何にしようか」と思いを巡らせていたのだが、一目見て決まった。こいつは
「みかん」だ!「みかん」にしようと。オレンジ色というよりは、みかん色なのだ。決定!名前は「みかん」あだ名は「みかりん」だ!よしよし。さあ、Keyを渡された。跨ってみると・・・小さい。「これ、慣らしは?」ボクは聞いた。すると 「500kmくらいでしょうか?」と店員さんは答えるので、「回転数の上限は?」と聞くと、彼はウィットにとんだ目でこう言ったのだ「4000rpm以上は回さないでください」と。彼はボクに回転数を告げる時、まるで「いたずらっ子」の様な目をした。僕は「4000ネ!わかりまし・・・」メーターに落とした視線の先にあったものは、スピードメーターだけでありタコメーターが付いていない。ボクは納車までこの事に気づかなかった。
 ドドン!ドドン!ドドン!確かに不等間隔Vツインの独特な鼓動がある。しかし・・・なんだか軽いのである。恐らくは、低くて小さなタンクからくる視覚的な問題だろうと思うが小型バイクのようである。12Rから乗り換えたボクの本当の第一印象である。クラッチをゆっくりとつなぐ。なるほどトルクが細いとは思わないが・・・なんかこう軽いのである。きっといままで大爆音バイクに乗っていたせいであろう、とにかく「軽く、そして静か」なのである。走ってもその印象は変わらなかった。12Rのような沸きあがるパワー、トルク、体にガツンとくるものが無く、一言で表現するなら「パンチに欠ける」といったらいいのだろうか。
 「ハルレイの883R!」決してヘナチョコバイクではないはずなのだが、車体もシンプルで、一瞬チャリンコかと思った(^^)事を正直に報告したい。もっともそれを求めていたのだが・・・。
結論:ZX12Rは、やっぱりすごいバイクだったのだ。凄過ぎたのだ。全ての12Rオーナーに言いたい。「何に乗りかえても遅さに慣れるまで大変です(爆)」

セカンドインプレッション:2003 4/29
本日のオドメーター 104km
全くいい天候である。本日はマフラーに簡単な加工を施すためにホームセンターをまわったが、狙っていたモノが発見できず残念であった。本日、第二回目の三京ナイトの為、保土ヶ谷バイパスに向かうも時速100kmの風圧の凄まじさにタジタジであった。タジタジになった要素は大きく2つ。ハルレイっぽくヘルメットにサングラス。購入したシールドは、日中暑かったのであえて外していたので、風で顔がブルブルになる事。そしてカウルが無い風圧直撃の車体構造。まったくもって手ごわい思いをした。快適度合いを簡単に比較すると12Rとほぼ100キロ位違う。ハルレイの実速度に100は大袈裟かもしれないが80を足したときのそれが12Rでの体感速度と丁度マッチしている。逆に言うとハルレイの60km/hは
12Rでいうところの140キロにあたる程、キャラクターは違うわけだ。ハルレイは意外にベタっと寝る。ガバッとハンドルが切れる。もう町内の入り組んだ道がターンパイクの様に面白い!峠なんかに行かなくても家の周りで充分に楽しいのだ。こいつはイイ!燃費もいい!安全!といいことだらけである。エンジンのフィーリングはほとんど遊園地のゴーカート級。こいつはある意味褒め言葉である。遊園地のカートにのって「エンジンが気持ち悪い」なんていう人はいないだろう。つまり小さなコースを二周して「ああ楽しかった」ということである。実は午前中、マフラー加工計画に断念した後ハーレーのショップにてマフラーを物色したのだった。なにしろメガスポーツの事を思うとSOサイレンサー程度の値段(ほとんど10万円未満)でエキパイが買えちゃうのである。・・・しかし今はそんな気も失せてしまった。そういえば道路交通法がまたまた変更され東京は大変厳しくなってきた所だ。

ミカリンちょっと化粧直し!:2003 4/30
本日のメーター 139km
今日は、ちょっとばかし化粧直しである。ちがうちがう「お色直し」だ!馬鹿さ加減を露呈してしまったが、修正するのも面倒なので(^^; さて、ミニシーシーバーはGW明けまで部品がこないということで、ブラリとナップス世田谷に。意外とハーレーパーツが多くてビックリした。というのも今まではSRとかアメリカンのコーナーには近づいた事がなかったからである。しかもハルレイ部品はディーラーの専売特許だと思っていた。納車時から少し不満だったのはシート。幅広で角が立っているからウチモモが痛いのだ。しかしハーレーのシートはどれも高価でとても買えたもんじゃない。そんな時、流石ナップス!サードパーティーモノが豊富にそろっているではないか。しかも激安である。クオリティーは気になたが調べても調べても問題はなさそうである。やや小ぶりでフラットな座面はとても座りやすく姿勢を変えやすい。ノーマルに比べ自由度が高くなりタンデムが可能になったのだが、それと引き換えにするものが全く無い。しかも・・・前乗りが出来るようになったため楽しくてしょうがない。
 左足がタンク、右足がエアクリというのがお茶目だが、ニーグリップが出来るようになったのだ。これは大きい!面白くて死にそうである。早速、町内を攻めてきた。小さな交差点、曲がり角、コンビニの前のUターン・・・もう箱根は要らない!オイラはトローリングをやめてフナ釣りに転じたのだ!

挑発にのってしまった…反省なのだ:5月3日 
本日のメーター 475km
本日、ちらりと走った。ものすごく満足していて何の不満も無かった。たまたまハーレーのディーラーで冷たいモノでも飲もうと思ったのが、これが間違いの始まりだった。
店には数人の客がいた。当然ハーレー屋さんという事もあって「気は優しいが強面」のおじさんばかりだったが、その中に紅一点OL風の女性がいた。最初は誰かの付添いかと思っていたがカウンターでなにやら書類にサインしている。何をしているのかと思えば偶然にも私と同じスポーツスターの納車であった。店員に見送られながら店の前でエンジンをかける。ドド〜ン・・・ブリィッブリィッブリィッ・・・ズドドドドドド・・・
ボクはアイドリングの調整ネジが使いにくいので調整用のアジャスターを付けてもらっていたのだが、メカニックが調子を見ようとエンジンをかけた。モモ〜ン、ボンボンボンボン・・・モモモモモモモモモ・・・カッチョワリ〜、ハッキリいってダサダサである。4時間後、私のミカリンはドド〜ン・・・ブリィッブリィッブリィッ・・・ズドドドドドド・・・になっていた。俺はものすごい馬鹿である。何も考えずいってしまった(^^;20034月以降幾つか正規ディーラーでは騒音の規制強化に伴って、マフラーの装着作業はしていないという事であった。しょってきた。自分でつけた。インチだった。車載工具しかなかった。大変だった。一時間かかった。せっかくだから「ダイノジェット」のJETKITと「K&N」のエアクリも買ってしまった。ヤバイのである。


Dynojetのキットによるキャブ改造とK&Nエアクリフィルター取り付け、へGO! 



5/6 500Kmを超えました!
走りはどうだ!

 さて、ノッキング嫌いなボクは覚悟を決めて超濃い目のガスを吹いているセッティングにした。ガソリン濃く吹くということは燃費に影響するのは当然だが、走りにも大き影響する。燃費を犠牲にした分だけ、低速のトルクは厚くなる。低速のトルクを重視すると吹け上がりが鈍くなる。今回はまず激太低速トルクがどの程度面白いものかを実験するべくプラグが黒っぽくなるほど濃くしてみたのだった。
 どの程度ちがいがでるかというと・・・ものすごい体感できる。ハッキリ言って排気量が変わったくらい違うのだ。
アイドリングは今まで到底考えられなかった低回転でも粘る。しかも排気音質がとってもウェットな感じになった。
 自宅近くにあるけっこうな上り坂。先日車とすれ違うときに停止したのだが、発進するときにはやはり乾燥重量240kg、それなりに気を使うのだ。ところがJET交換後最も体感しやすいと思って同じ場所から発進してみたが、いとも簡単に発進したのだった。それどころか初速があれば2速のアイドルでドコドコ上がってゆくではないか!これには正直驚いた。
しかしこれでは高速走行には難がある。タウンスピードならこのままでいいのだが、やはりオールマイティーな仕上げを望むからにはもう少し
「キャブのセッティングを煮詰める必要がある」
と思っている。そう!キャブのセッティングが出るまで煮詰めるのだ!がはははは・・・エンスーチックなのだ!
満足満足!

初回点検
5/10 今日のメーター 790km
初回点検を受けた。ハーレーダビッドソンからオーナーカードと初回点検無料クーポンが届く。初回点検といっても何をするわけではないのだろう。と思っていたが一通り規定のチェックがきっちり行われているようである。アクセルの抵抗やフットブレーキまで少しだが感触が違う。しかしなんといっても今回ようやくシーシーバーが装着されたこととOIL交換を行ったことが最大のミソである。OIL交換は初回だったせいか恐ろしくエンジンレスポンスが変化した。もちろん良くなったわけだが、エンジンOILとミッションOIL が別になっているSportSterのOIL交換は少々お高くつく。ファイルターも合わせると約9000円。今後OIL交換くらいは自分で行いたい。さてツインのドコドコ感は変化しないが明らかにシリンダーとピストンの抵抗が少なくなった事は体感できる。回転が滑らかになり非常に気持ちがいい。キャブのセッティングもやや濃い目だが上まで回るギリギリの線である。個人的には大変満足である。幅の広いシートではないので抜群にすわり心地がいいとはいえないが別段、尻が痛くなることもなく500km程度の移動なら問題なさそうである。上まで回るエンジンに気をよくして本日、フルフェイスによる高速道路走行に踏み切った。フルフェイスならある程度、風の強さを気にしなくていいと考えたのである。確かに快適度は普段かぶる顔出しメットとは雲泥の差があるが、体に感じる空気の壁は、やはり相当なものである。タコメーターはないもののまだまだいけるエンジンのパワーに体がついていかない事は判明したので、カウルをつけることでさらに上の速度域でも快適な巡航が出来るという確信を持った。しかし、滑らかになったVツインは低速がトルクフルで40〜80km/hがすこぶる気持ちよい速度域であることに違いない。
 ちなみにハーレーにはオートクルーズがついている。しかし・・・なんと説明すれば良いのか、正確にはオートクルーズではなくアクセルの抵抗が可変なのである。通常、アクセルは手を離すとアイドルの位置まで戻るが離した位置で止まるというシンプルなもの。ようはネジがついていてアクセルの抵抗を変えられるようになっているという、なんとも原始的な機構である。しかしこれが案外使いやすかったりするし、間違っても故障することは無い。とてもアメリカチックでGoodである。今日始めて第三京浜で使ってみた。まずアクセルの付け根、下のほうにプラスチックのダイアルが付いているのでほんの少し回転させる。するとアクセルの抵抗が増す。グリップから手を離してもそのままのアクセル開度が維持されるというわけだ。北海道を走るには非常に快適だろうが、都内では使用する機会もなく、また高速道路であっても交通量が多い場合はには、ちょっと面倒であると感じた。
 念のためマニュアルにはこうある。「・・・ネジを締めこんだまま走行しないでください」と。(爆)


HarleyでAdventure
ハーレーはその成り立ちを良く考えると決してオンロードバイクではない事がわかった。
 私の研究では、Harleyは最初のバイクを作ってから100年経過しているに違いないさまざまなデータを解析した結果、間違いなくその頃は、未舗装道路がほとんどである。すなわち・・・って馬鹿か俺は!ダートラ出身の883Rを駆って行ってみました林道ツアー!
両側の写真をご覧いただこう。わかりにくいと思うが陥没の高低差は、最大で15cm、平均5cmである。さらにここ…すっごく勾配がきついのだ!dadadada(エコー)
チャレンジしたまでは良かったが、転んでレバーでも折ったら洒落にならないので15分入り込んだところで戻ってきた。しかもここ気味悪いのだ。ボロ小屋がたまにポツンとあったりする。もう気を失いそうになる。
オーコワ!
脱出しようと焦っていたのかUターンをしたのだがバイクが動かなくなった。「何の霊気だ・・・」よくみるとマフラーにでっかい枝が引っかかっていた事にしばらく気づかなかった。
オーコワ!

やっぱり舗装された峠が一番!ルンルンで走っていたのだが、沢に下りる小道だろうか?さりげなく通過したのだったが、ある冒険家が「いつもなら通り過ぎる小道もUターン!」ってな心意気を書いていた。そんな余計なこと思い出さなくて良いのに、全く・・・
Uターンして沢に下りてみた。下りようと思った。下り勾配がきつくなってきた。狭くなってきた。ゴロタの道に拍車がかかりアスファルトもついに無くなった。いっそ完全に無くなれば良いのに、部分的に残って超悪路である。止まった。アブネ〜。この急な勾配は先ほどと同様だが、今度は下りで悪路度合いが半端じゃない。
 皆さんに問題!急な上り下り坂でUターンするのと急な下りでUターンするのはどっちが楽でしょう(^^)「上り」!正解〜!厳密に言うと「急な下り坂ではUターンは出来ない」が正解で〜す!ボクチャンのハーレー「ミカン」は現在280Kg、狭い急な下り坂の超悪路で前輪は泥濘(ぬかるみ)にハマってます。どうにもならない事に気が付いて本気で泣きそうになった。いっそここまできたら携帯電話でレスキューの世界である。イチカバチカの勝負に出た。グチャグチャのガタガタ悪路を更に下っていった。Uターンできるスペースが出てくるかもしれない。ガタガタ・・・ドンドン・・・ズルッ・・・格闘の末、広い泥広場に至った。もうツルツルで洒落にならないが・・・そして、その悪路をもう一度上るのです。どんなに苦労したか・・・5m登って2m下がる。これの繰り返しである。これ以降の写真が無いことがどれほど悲惨だったを最も物語っている。

不思議な充実感だった。ラリーを走り終えたような・・・
共に逆境を乗り越えると、なにか絆が生まれる。

家に帰ってドロドロのミカンを洗った。1000kmに近づいてきたためか丁度エンジンのアタリも付いてきて滑らかに加速するようになった。だんだんなじんでくるのがハーレーの面白さか
・・・883あたりは新車で買ったってビッグツインの中古よりも安い。逆に883は中古でも新車とほとんど変わらない値段である。つまり新車で買ってじっくり付き合うのがこのハーレーの楽しみ方なのかな。ビバリーヒルズ高校白書のディランもポルシェの956と883に乗ってたっけ!

6/21 今日のメーター 1313k
久しぶりにキャブを調整した。何故なら・・・暑いから。と、いっても僕がではなく「ミカン」の気持ちを代弁したまでだ。いよいよこの気温に至ってはガソリンが濃すぎるようで吹けが悪くなってきた。そこでハルレイ世○谷で教えてもらった883ブンブンSettingに挑戦である。加速ポンプをやや絞り。そしてメインをノーマルの165からチョイダウンの160まで絞るというもの。いままで170だったので躊躇したが・・・現在はキャブの調整もわずか15分の世界である。人間やれば出来るものだ。
 さて、アイドリング音あ・あれ?アイドリングしない。SJを絞りすぎたようであるアイドル調整のツマミをクニクニっと回して調整。すると非常に安定した乾いた音が!(こりゃノーマルの音だ)しかし上までしっかり回る事と最近悪化した燃費を鑑みるとこの辺りが無難なのか。低速のトルクは完全に痩せたことが体感できるが困るほどではない。低い回転での粘りはやはり燃料の恩恵が大きいことがわかる。

7/7 七夕だ〜 ・・・で2050km
とうとう2000kmを超えた。4/28から71日目にしての2000km達成である。都合12回の給油はほぼ10L。今日までの平均燃費16.7L/km、一日平均走行距離28kmということになる。やはりエンジンの当りがついてくるせいかそのフィーリングは日増しに良くなってくる。今日は吹けが良く!%0km/hまで軽々加速した。まだまだいけそうな力を残し・・・。高速道路でのオートクルーズ、というかハーレー自体はそう考えていないようだが、ようはスロットルの固定を使ってみるとイヤハヤこれは楽ちんちんであった。18インチの前輪は直進安定性が抜群なので手放しでいろんなことが出来ちゃうのだ。いやまて・・・怪しかったので調べたら19インチでした(^^;ちなみにリアが16インチである。峠ではバックしたほうがいいかもしれない。
 実は今回の最大の収穫は、「まっすぐ走ることが楽しい」とは何なのか?ようやく理解したことである。峠道も実は883けっこうイケちゃうのであるが、ドコドコと田舎道を驀進するのもなかなかおつな物であった。これに関しては時間の無駄になるので説明するのはよそう。
 もう一つの発見!関越自動車道には駒寄というPAがある。高崎の辺りだったと記憶しているが、この何の変哲もないPAにはとっておきのアイテムがある。おばあちゃんお手製のおにぎりと饅頭である。どこがお手製かというと、完全にお手製である。ラップに包んである様はコンビニのおにぎりを連想させるが・・・どっこいよく見ると明らかに「あれ?これ誰が握ったのかな〜」と思ってしまうくらいにお手製なのだ。これはなかなかイケル!と食してみたが、期待は裏切らない。しかし・・・その横に鎮座している饅頭には「アン」と「ミソ」のバリエーションがあるではないか!なんと〜!ん〜どっちにしようかな〜ハッキリ言ってこの時「ミソ」というお手製シールが張られたほうにコウキシンが勝手に手を伸ばし始めていたが、・・・止められなかった。結論からいおう!「駒寄に、いってみんしゃい」というところ。ボクはまたいく。行くに決まっている。あの味をもう一度味わうために。

2003 8/2 2700km
今日現在の「みかん」である。明日のツーリングを控えオイル・フィルター・ギアオイル・プライマリー調整そして洗車を終えたところである。至って順調にヤレてゆく姿はHDの正常な熟成と理解している。異音、きしみ、錆・・・国産車では考えられないほど順調に経年変化を楽しめるのがHDの良いところであるが、経年変化というよりは
経日変化と言ったほうが正しいかも知れない。スポスタの魅力は細い体に怒濤の排気音であるが、本日バイク店にて店員さんがファクトリーまで移動してくれたのだが、この店員さん身長は180cmを優に超えている。細身で長い髪を後ろに纏め顎髭をたくわえるその風貌はカッチョヨイ系である。そんな彼がミカリンを駆ってババババ・・・・と爆音を立てながら走る姿は目茶目茶にカッチョよかったのだ。しかしボクが乗ると…ミカリンはアメリカサイズ。一見小さそうだがポジションはデカイ。これまるでキムタクと同じサングラスしてもぜんぜんキムタクにならない状態を髣髴とさせた。

オレ・・・似合ってね〜かも

ハーレーはやっぱりこうして洗車でもしながら、眺めているのが良いかもしれない。
ところで、12Rの時とHDの一番の違いは何かと言うと、視線である。信号待ちの12Rは周りの小僧ライダーに妙なテンションを与え、いきなり殺気立ったムードになる。皆一応に「どんくらいはえ〜のかな?ついて行けるかな?」などと声が聞こえてくる。しかしミカリンに興味を示すライダーは一握りである。しかも、どちらかというとスクーターにタンデムしている小さなヘルメット被った連中である。以外に視線を感じるのはワンボックスの中で作業着を着ている連中がジロジロと見てくる事。これはかなりの確立である。とにかく作業着を着た人たちはやたらにハーレーに興味を示すのだ。先日も信号待ちの最中に隣の2tトラックの運ちゃんが「これ・・・どうっすか?」と聞いてきた。どうと言われても返答に困るのだが悪い気はしない。三宿の交差点ではサラリーマンがこちらを、駒沢の交差点では大学生がこちらを凝視している。横断歩道を渡りきるまで振り向き振り向きこちらを見ている。彼女に腕を引かれながら。ちょっと気恥ずかしいのもHDの良いところである。ん〜満足。

2003 9/9  オドメータ 3700km
ようやく3700kmになった。今日はハルレイ君をピカピカにしよう作戦である。早速、近所のホームセンターに向かいスポンジ¥180とサンポール¥290、そしてピカール¥260と作業用のゴム手を買った。今回のゴム手は透明のシリコン製でとても薄く丁度オペの時に外科医がするそれと良く似た形態である。
パチッ、パチン!と手袋を装着し早速作業にかかる。今回はシートを外して中からきれいにしてやろうというものと、もう一つの目玉ホイールの清掃である。ハーレーのアルミホイールは梨地の部分が「いったん黒くなったら諦めろ」と言われているモノである。何を使ったって落ちない汚れである。そこで洗車を科学してみた!落ちないといわれていても所詮は汚れである。こすったってダメなら溶かせばいいという発想である。我ながらスンバラシイ発想の転換である。そこで簡単に手に入る酸性洗剤といえばサンポール!これは金属に使ってはいけないとしっかり記述してある・・・だからこそ使うのである。
素人には危険ということである。サンポールが少しでもホイール表面に残っているとジワジワと侵食し一晩で酸化、つまり錆だらけ・・・というか溶けちゃうのである。

効果について

そりゃもう最高である。なんたってこすらなくていいのだ。原液をぶっかけるとみるみるうちに真っ黒の梨地が新車時のアルミ時に戻っていく。うほほ〜!しかし・・・しかしである。しっかりと中和させないと大変なことになるから慎重に大量の水で流す。作業時間は2分だが、後処理に30分以上かけてしっかりとサンポールを洗い流した。ついでに塗装面にはご法度のピカールを水で希釈して軽く軽くボディー全体を洗う。今回は使っちゃいけないものだらけであったが、効果のほどは劇的である。けっして真似をしないようにお願いしたい。


たまに「ハーレー乗りは「何故南京錠を持ってるの?」と聞かれる事があるので紹介しちゃおう。ボクもサイドバッグにいつも南京錠を下げているので聞かれるのだが、実際にフロントフォークの先にある穴に南京錠を下げている人もいる。丁度タイヤの中心に南京錠が下がっているのでとても目立つ。これは写真にもあるとおりハーレーのハンドルロックは右一杯に切ってかけるものであるがこれがまた軟弱な上に壊れやすいときている。国産車同様に左一杯に切ってみると(青い○で囲った部分)でかい穴が開いていてここに南京錠を突っ込むとバシッとロックがかかるのである。圧倒的にシンプルで使いやすく壊れないのだ。「南京錠を下げて走るなんざ、考えられないぜ」

といのがBMW乗りの考え方だろうがハルレイ乗りはこの位のほうがなんとなく「ロッケンロー」なのである。このロッケンローな感じはハルレイの一番の旨みである。BMWやドカティーはこれに比べるともう少し高尚なバロック音楽というところか・・・。そういえばハルレイには不思議な更に「ロケロー」な価値観がある。「低い」事がカッチョイイのである。ロックギターと同じである。出来るだけストラップを長くし低いところでロケロ〜!これは弾きにくくてしょうがない。
本来フュージョニスト・グラマロとしては軽蔑すべき文化のであるが今ではすっかりギターのストラップまで長い。さて、そこで当然サイドのバッグもだらっと低めに構えていたのだが左にバンクするとどうやら擦っているようである。底には擦り切れ穴が開いていた(トホホ)。そこで今回は上方修正をして少々高めに構えている。

人生はRock&Rollである!