ちょっと違った視線で・・・

ここに記すのは二輪車の事である。おっと、なんだバイクの事か〜とブラウザのバックボタンを押さないでね。特にバイクに乗らない女性陣たち。もともとオートバイなるものは何なのか?という抜本的な考察をしてみたい。今更〜と思う方も多いだろう。書いている本人も「いまさら〜」と思っているのだから(^^;

この中でオートバイは二輪車としたい。「バイク」は米国では自転車を指すわけだし、オートバイも和製英語。正しくはモーターサイクルであるが馴染みがないので、ここは一つ二輪車と言う表現で貫こうと思う。何故かって?それはバイクで表現しつづけると海外の人が読んだ時に訳がわからなくなるからである。・・・ありえないが。

 さて、・・・「キケン」

ボクが二輪車を一言で表現するなら「キケン」という言葉につきる。では単にキケンだったら誰も二輪車には乗らないだろうが、そこに何か引き換えになるものがあるから乗るわけであるが・・・通常であれば「自由」とか「風を感じる」だとかおおよそ生活していく上で何の不都合も無いセリフを持ち出し、二輪車を美化する。その作業は片岡義男氏が死ぬほど従事され、二輪車もなんだかステキな乗り物になった感がある。「二輪車を愛する人は、いつまでも心が少年なのヨ」なんてノリである。しか〜し、ボクちゃんはそんな事はしない。キケンと引き換えに二輪車への興味を駆りたてるものそれは・・・

「カッチョイ〜」であろう。

これは仮説だが、日本中の高校生が女の子の目に止まるためにエレキギターを所望する感覚に似ていると思う。

 

仮説を証明しよう!

今あなたは無人島に居ます。道は整理されています。メチャメチャ暑いです。今からこの島の探検に行こうと思います。ランドクルーザー(四輪)とハヤブサ(二輪)、好きなほうで出かけてください。

「はい!絶対クルマを選びます。」

これがたとえメチャメチャ暑いのではなくメチャメチャ寒かったとしましょう。はい!クルマを選びます。では道があまり整理されていなかったとしましょう。100歩譲ってハヤブサ(スポーツタイプ)をアフリカツイン(オフロードモデル)に変更しましょう。どちらを選びますか?

「はい!クルマです。」

そうです。全く人にみられる事が無ければ、あるいは人に自慢話をする事が無ければ絶対にクルマです。だってクルマの方が「楽」「快適」「積める」「安心」であるから。四輪車でも古いコルベットやケータハムに乗っている人は同じであろう。しかも!二輪車を愛する人はこの事を否定するという習性がある。

 

「なにいってんだよ!オレはバイクを選ぶね!」と思ったあなた、はい。あなたがそうです。

 

この頑固さが二輪車愛好家には多いのだ。まったく困ったモノである。当然、ボクもそうであるように。

 

これは意地になって古いイギリスのスポーツカーなんかに乗っている人からよく聞くセリフだが

「故障多くないですか?」

「いやいや、一つ一つ手がかかる・・・そこがまた良いのです」

 

「?!」

そんなバカな、良いわけがないじゃないか。世界のどこに「手間」が好きな人間がいるものか!バカもやすみやすみに言え!という感じである。もうこれは意地になっているとしか解釈のしようがないのである。前述のギター愛好家にも同じ様な輩がいる。

(ギターを抱えながら・・・)「この曲線が、女の体のラインに似てんだよね、タマンネ〜ぜ!」と。

「アホか!」と言いたい。(ごめんちゃい)

そんなわけがない。そんな事を言っている自分がカッチョイ〜と思っているだけである。

 

何故断言できるのか?実はワタクシがそうだからである。

 

ついでに言っておくが、私が二輪車をこよなく愛するにはもっと他の理由もある。まずひとつめに基本的に貧乏性であるから学生時代に8万円もかけて苦労した二輪免許は使わないともったいないから。ふたつめに東京はクルマの場合、渋滞により移動時間が読めない。しかし四輪と比較した場合、二輪車のそれは渋滞にあまり依存しない。最後に、基本的に田舎者であるから夏の電車は吐きけがするほど嫌いなのである。


まとめてみるとこうなる

二輪車に乗っている人間は貧乏人で、ケチでわがままなカッコ付け・・・
ということになってしまう。たぶんそう離れてはいないだろう。


 じゃあバイク乗りはダメ人間?いえいえ!理知的で無難なのが人の魅力ではないはず?

検証!フォルクスワーゲンのゴルフに乗っている紺色のスーツを着たエリートサラリーマンが一番なのか?
 日本中、島耕作みたいだったらどうなのだろう。
 大体においてゴルフを選ぶ人は知的で理論派。「パチンコとマージャンが大好きで酒と博打が三度の飯より好きなのよ〜」ってな人がゴルフに乗っているわけがない。そんな人は、古いアメ車なんかに乗っていて欲しいモノである。地方に行くと限りなく個人に近い法人の社長さんは本来、経済観念がシッカリしていて客観的な眼を持っているはずなのにゴルフやメルセデスの
E320なんかに乗っている人は少ない。もっぱらセルシオやキャデラック、大型ベンツなんかを好む。
 日本で最も理知的な自動車選択をしているのは世田谷の奥様方である。つまり旦那様が大企業の役員ということになろうか。

二輪車は前出の地方社長の感覚に近いのではないか?
ツーリングで集まるデカイ二輪車に乗っている方々は個人事業主がやたら多い。たまに高級官僚や医師などもいるが、そういったヒト達の意外性といったら尋常ではないヒトが多いのもうなずける。とくに人の生命と向きあう外科医のライダーは、例外なく危険なライダーが多い。「スピードの出しすぎは危ないヨ」などという医者は最初から二輪車に乗らないからであろう。
 
つまり、あまり賢くなさそうなところが二輪車の魅力ではなかろうか?ちょっとワルそうなところが魅力なのではなかろうか?そう考えると僕もせっかくなのでモウチットだけワルそうな二輪車に乗ってみたい。ちなみにハーレーというだけでワルそうなのが救いではあるが、ボクのハーレーはワル系ではなくヤンチャ系ハーレーである。
 
 ワルっぽくない、ヤンチャっぽくもない、そんな二輪車があるとするならば、それは
BMWだろうか?BMWはいかにも頭が良さそうなお金持ちそうな二輪車の代表格である。というかBMW以外にそんな二輪車は知らない。ツーリングでみる彼らは全身ピッタリとした黒のレザーを身にまとい、正しい姿勢で微動だにせず複数台の間隔もそのままに、きれいにコーナーを旋回して行く。大型パニアケースには多分たくさんの荷物が入っているのだろうが高速道路上でバタつくモノなど一切なく知的でカッチョヨイ。
いかにも「僕たちわかっていま〜す」「僕たち理論的です〜」「すり抜けなんて絶対しませんよ〜」というオーラを放ち

あ〜、ハナモチならね〜」という感じである。
・・・お金があったら欲しいのだけれど(
BMオーナーさんゴメンなさい)

しかしこの一点の曇りもない理論に一点、曇りがある。

「強烈ヤンチャ」な知人にBMW乗りがいるのだが彼らは例外中の例外ということで決着をみたい。嗚呼・・・CLほしいなあ。