憧れから、恋に変わる瞬間・・・って知ってるかい?
いつも遠くで見ていたんだ。彼女はとてもボクが手を出せるような相手じゃない。
そりゃ経済的にも、人格的にもボクにとって相応しい相手じゃないんだ。
万が一、宝くじが当たっら・・・金があればいいってものじゃない。
もう少し歳をとって60歳になったら・・・ただ歳を取ればいいわけでもない。
彼女の友人は言う。
「決して特別じゃないのよぉ。60回の分割払いなんて、みんなやっている事よ。言わないだけで。」
ボクは思う・・・騙されるものか。維持できない高い買い物なんかしてたまるか!
彼女はいつも光り輝いていた。周りから羨望のまなざし、いや、既にその存在感は圧倒的優位性としてわざわざ
語る必要がなく、半ば常識化した生来のポテンシーを土台に充実したポジションを与えられている。
ボクはそのポジションを与える側であり、とどかない思いには胸も痛まないまま、毎日が過ぎた。
『家来の中の一人の男が「女王」に憧れる事はあっても、けっして恋はしない。』
ボクは無意識の中で自分に言い聞かせていたのかもしれない。
どのくらい経ったのだろうか・・・
遠くから見ていた彼女に対し、ある種のRequirementが湧き上がっている自分に気が付いた。
足元はもっと素敵で、彼女にピッタリのものがあるはずだ。僕が選んであげよう。
髪のスタイルはもっと違う方が、美しい目が引き立つだろう。
ファンデーションは、もっといいものをプレゼントしよう。
少しだけ腿の筋肉を鍛えようかと提案したい。そうすると美しさに磨きがかかる事を教えてあげたい。
美しいものを傍観している時は、憧れだ。
その憧れていたものをより美しくする術を持ったとき、恋になり・・・
愛になっていくのかもしれない。
愛とは、とても不可解で時に理不尽で、時に苦しいもの・・・という。 でも本当は
苦しい事も、悲しい事も、悲劇も・・・愛が理由なら人間はそれら全てを受け入れる事が出来るから愛とはすなわち
『人生最大のエクスキューズ』。
いまでもドキドキする。考えるだけで眠れなくなる。大切なことはずっと恋心を持つことだと思いませんこと?
ボクは恋してるよ、トレイシー。 6000km一緒に走ったけどボクはいまでも君に夢中なのさ。
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