『パンパシフィック・ホテル』
 ラッフルズホテル、スイソテル、コンラッド、リッツ等のホテル、ショッピングモールのサンテックがあるアリーナ地区南端にある便利この上ないホテル。
日本資本の会社という雰囲気はホテルからは全く感じる事ができず、かなりアメリカンなホテルである。
 ルームサービスは充実しているが深夜のチェックインには荷物を運んでくれる人間はいない・・・というか必要ないが、スーパーリッチな気分を味わう向きには少々物足りないか。
 ところでホテルの話からは離れるがアメリカのシカゴによく似た雰囲気のシンガポール。とにかく「街が綺麗」である。
よく聞くセリフであるが、街が綺麗とはゴミが無い、建物が新しい・・・と言う意味ではない。緑が豊富で街の色彩が見事なのである。普通に振り向けばポスターのような美しい景色が街中何処にでも広がるのである。この国の徹底ぶりは、「唾を吐くだけで罰金」という制度に代表されるが実のところそんな甘いものではない。
 ひとつ目は渋滞緩和の為の自動車数制限制度(国内の稼動自動車数は決められており一台が廃車になってから次の一台が登録できる)、ほしいからといってすぐに購入は出来ない。
 ふたつ目はERPと自動加算システム。これは全ての自動車や二輪車にはETCのようなものの装着が義務付けられていて料金ゲートはない。日本はオートバイのETCごときで右往左往しているのだが、シンガポールはとっくの昔から義務付けられている。まことしやかに噂されている技術的な問題なんて本当は無いに違いない。
 三つ目は、国民全員が国営のマンションに住んでいる事。極めて富裕な一部の外国人などを除くと全員が同じようなマンションに住んでいる。地価の安定と住宅問題の撤廃が目的だ。また、一般の住宅からのゴミの排出は恐ろしく制限されていてほとんどの国民は外食と言う事になる。
唾を吐いたら云々・・・などは些細な部分かもしれない。
 さて、そんな国のホテルだからデザインや色使いなどは日本では考えられないハイセンスなものでフランスのホテルを髣髴とさせる。また、シンガポールではチップ撤廃運動のおかげもあって現在はチップなしが定着している。
 パンパシフィックのウリはアトリウム。なんたって巨大である。思わず写真を撮ってしまったのはボクだけではなく航空会社のクルー達も同様である。ANA、スカンジナビア航空と思しきクルーが宿泊していた。朝のブッフェはこのクラスのホテルのスタンダードで・・・つまり食いきれないほどの種類が用意されている。お気に入りは生ジュースコーナー。フルーツバスケットから好きな果物を取ってきてCut。ジューサーに突っ込んで出来上がりである。さまざまなMixジュースが好みのまま造れるのはちょっと嬉しい。ホテルはオーストラリア人が多く宿泊していたので欧米の雰囲気満点である。

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