

『ベストウェスターン&クオリティーイン』

アメリカを貧乏旅行した事のあるツワモノであれば必ずお世話になるのがこの手のモーテルである。ツアーのパック旅行では100%宿泊する機会は無かろう。この南部において、さらにモーテルであるからしてアメリカの文化を堪能するにはこんなにいい場所は無い。安全か否かということではもちろん「?」であるが、アメリカのリアルな治安を反映しているのがココであろう。しかし、だからといって恐れることは無い。もちろん保障なんてものは出来ないが、自己責任において是非利用いただきたい。結構楽しいものである。今回、ベストウェスターンとクオリティーインをいっしょにしたのは分ける必要性が無いからである。
個々のホテルにおいて設備などは若干違うが、それはベストウェスターンでもピンきり、クオリティーインでもピンきり、スリープインでもエコノロッジでもコンフォートでも・・・み〜んな同じピンきりなので、そこのホテルはどうなのかをいちいち確認するしか方法は無い。モーテルでもっともホテルに近いといえばホリデーインだが、単純に値段で判断する事も難しい事が今回よく解った。

どういう経緯で、モーテルに泊まる事になってしまったかは、この際どうでもいい(語ると長い)のだが、まず基本的に『何人用の部屋なのか?』これが重要である。基本的に2名であるが4人でも5人でも泊まる事が出来るほどベッドがデカイ!通常はルームチャージで1泊1名で9000円程度だが、これは通常ルームチャージ。マキシマムで5名OKとかなっていると5名で9000円という事になる。あくまでも1部屋で幾らという考え方であるというのは日本でもあるが、アメリカらしいのは、ほぼ24時間にわたって無料で提供されるコーヒーサーバや朝になるとコーヒーコーナーで無料提供される朝食までもが人数に縛り無しなのである。したがって、仮に少し高級なホリデーインのハイウェイ沿いで$110としよう。ダウンタウンは少々高いが近郊はこんな感じである。5人分の朝食を考えると1人あたり3000円弱でフカフカのベッドと食い切れないほどのマフィンにありつけるのだ。

朝食は何処で食べようが自由である。部屋にもって入ってもOKだ。通常は提供される飲み物は・・・
お湯 紅茶 コーヒー オレンジジュース アップルジュース
ブルーベリーマフィン、プレーンマフィン、ドーナツ、砂糖ギトギトパン、トースト、ワッフル、ゆで卵、ミートパイ、数種類のコーンフレーク、オートミールがある。ちなみに、グルメの方には軽蔑されそうだが、ボクはクエーカーのオートミールが大好きである。特にインスタントタイプで
メイプル&ブラウンシュガー味がたまらなく好きなのだ。日本で売っているかどうか知らないがコストコあたりにあるかも知れぬ。もし日本でも売っている場所を知っている方がいたら是非
メールください。
ってなわけで、このように部屋に持ち込み朝のメールをチェックしながら優雅に朝食なのである。★★★★★ホテルのバイキングもいいが、こいつも悪くはない。
ところで、モーテルなどということはさぞかし貧しい一般ピーポーが宿泊するところだと思っていたが・・・ 朝、散歩がてら(と言っても周りには森とハイウェイしかない)駐車場を見てみたが停まっている車をみて驚いた。アメリカでも話題の
新型のムスタングや
新型のメルセデス、はたまた
トレーラーにハーレー積んでいるサバーバンなど、どうみても富裕層であろう宿泊客なのである.

朝食の時には、南部にはめずらしい東洋人という事とさらに短期間で滞在している日本人ということで色々と話しかけられる。これがもし現地在住の中国系アメリカ人だったらありうる話であるが、日本人がタクシーでモーテルに泊まるのは前代未聞に近いらしい。(友達が随分出来た)・・・で、聞いてみるとほとんどの方がロングバケーション(2ヶ月)のリッチなファミリーやリタイヤ後に夫婦で旅行しているといった方々がほとんど。期間はいずれも1〜2ヶ月。
1泊1万円程度に抑えなければ、宿だけでとんでもない出費になるというものだ。
エレベータやセイフティーボックスなどは無いので、長期に滞在するには不向きだろうが1泊づつ移動していくには最高のだと思われる。また、治安が良いとはいえないながらも、きちんとしているところが凄い。ベッドメイクの彼女も鼻歌交じりで何処まで真剣に掃除しているかは、怪しいものだが話せば愉快な連中だ。なんでも90%のサービス。残る部分はご自身でどうぞ!というアメリカ文化を肌で感じたいならある意味薦められるが基本的に自動車での移動がなければ馬鹿らしいようなロケーション。国際免許を所持している方にはうってつけかも知れない。
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